アメリカの一部州やカナダをはじめとして、少しずつ大麻が合法化され始めています。
特にカナダでは全域で合法化されており、センセーショナルなニュースとして取り上げられました。
そして時同じくして「大麻市場」が注目され、同時にすさまじい勢いで拡大しています。
中でも大麻に関連した株式(大麻株)には、将来的に大きな収益を発生されるかもしれないとして、世界中が注目しています。
とはいえよほど株式(もしくは大麻市場)に精通している人でもない限り、大麻株のことはよくわからないでしょう。
本記事では大麻株の今後や、特別に注目されている銘柄について解説します。
大麻株の今後について
まずは大麻株の今後について考えてみましょう。
結論から言うと、株式投資の対象にする上で、ポジティブな材料が多数見受けられます。
市場拡大
大麻株の市場規模は、年々拡大し続けています。
そして2021年からも成長が見込まれているということも示されています。
米リサーチ会社「BDS analytics」の報告では、2018年から2024年の間、世界市場でのマリファナ取引規模は、およそ4倍になると予想になると報告されました。
2021年の大麻市場は、日本円で3.4兆円規模にまで成長するとのこと。
この規模は、2019年における日本の菓子市場に匹敵します。
というように大麻市場は、現在著しい拡大期を迎えているというわけです。
拡大に乗っかって利益を得るため、投資家はこぞって大麻株へ投資しています。
ちなみに上記したような市場拡大は、「Green rush(≒大麻バブル)」とまで呼ばれています。
わざわざrushという言葉が使われていることからも、いかに可能性が注目されているか理解できるでしょう。
大麻株の背景
大麻市場が拡大され、大麻株に注目が集まった要因は、さまざま存在します。
冒頭で述べた「カナダやアメリカにおける大麻の合法化」などは、特に強烈なポジティブ材料でした。
純粋に大麻の需要が高まるため、市場は強くヒートアップしました。
また、CBD製品の流行も関係しています。
大麻の合法化が進んでいるとはいえ、まだまだじゅうぶんに理解されているとは言えません。
しかしCBD製品は、すでに「安全なもの」と評価され、世界中で流通しています(日本でも入手可能)。
具体的には、
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- フェイスケア・スキンケアの効果が期待されるCBDオイル
- マリファナのように吸引できるCBDリキッド、ワックス
- 純粋にお菓子、食べ物としても優れているCBDグミ、クッキー
など、さまざまな形態のものが次々と誕生し、各業界を席巻。
特にCBDブームが下火となるファクターも見当たらず、需要は高まる一方です。
CBDリキッドには、どんな効能がある? 秘められた力を解説します!
2020年における大麻株のチャートについて
特に注目すべき点は、「新型コロナウイルス騒動時におけるチャートの動き」。
新型コロナウイルスが蔓延し始めたことで、あらゆる業界で株価の暴落が起こりました。
しかしこと大麻株においては、暴落するどころか価格を上げています。
これは「閉鎖的な自粛生活の中で、大麻は役立つもの」である(と認識されている)ことに起因します。
自粛生活や今後の不安などを解消するうえで、大麻は心の支えとなったわけです。
行政も、そのことを認めています。
カリフォルニア州では、「生活において必須とは呼べないビジネス」には、一律営業停止する「知事命令」を出していました。
しかし必須ではないサービスだけは、かろうじて営業を認めていました。
営業が認められたのは、食料品店や調剤薬局などですが、なんとその中にも「大麻取扱店」も含まれていたのです。
というよう大麻株は、新型コロナウイルス騒動すら逆手に取ってしまう力があります。
今後も新型コロナウイルスが急速に収束するとは考えづらく、しばらくは大麻株にとっては有利な状況が続くでしょう。
日本でも、大麻株を購入できる! 買うべき銘柄はどれ?
日本において、大麻を所持することは違法とされています。
しかし大麻株を購入することについては、なんら法的に問題がありません。
もし大麻株のチョイスに悩むなら、以下の銘柄をおすすめします。
Aurora Cannabis(オーロラ・カンナビス)
オーロラ・カンナビスは、カナダにおける大麻株の代表格です。
基本的に医療大麻のみを取り扱っています。
すさまじい生産能力を有しており、医療大麻の供給数だけで言えば世界でも指折りです。
CBD製品市場への参入にも、積極的な姿勢を見せています。
多少財政が悪くなる覚悟で、北米と西欧に135万平方ftの生産施設を作りました。
これは功を奏しつつあり、今後も株価の向上に貢献すると見られます。
Canpy Growth Corp(キャノピー・グロウス・コープ)
キャノピー・グロウスは、カナダにおいて最大規模の大麻株です。
実際、同社の時価総額は、カナダにおいてトップとなっています。
酒販会社である「Constellation Brands」とのパイプを有しており、独特な商品開発を推し進めています(飲むマリファナやCBD製品など)。
しかし現在はまだ「収穫期」ではなく、経常損失を出している段階にあります。
今買ってすぐにまとまった利益が出る、というような、完成された銘柄というわけではありません。
とはいえ市場規模とアライアンスを鑑みれば、将来性という点ではかなり魅力的。
今のうちにキャノピー・グロウスの株式を保有しておけば、10年後、20年後で大化けするかもしれません。
Cresco Labs Inc,(クレスコ・ラボ)
クレスコ・ラボは、アメリカでもっとも脚光を浴びている大麻株のひとつです。
市場開拓と自社ライン強化に積極的で、将来的には年商十数億ドルに至るのではないかとして、大きな期待が寄せられています。
財務状況もきわめて健全で、安定感があります。
ただしクレスコ・ラボの場合、「カリフォルニア州で、まともに商売できるようになるか」という課題を抱えています。
クレスコ・ラボは、カリフォルニア州にマーケットを広げようと考えています。
もしカリフォルニア州で大麻を手広く展開できるなら、トレーダーにも大きな恩恵がもたらされるでしょう。
問題はカリフォルニア州における、「大麻ビジネスに対するハードルの高さ」。
大麻には高額の税金が課せられ、免許取得も容易ではありません。
今のままだと、違法な大麻取引が盛んなカリフォルニア州で、頭角を表せない可能性もあります。
このリスクについては承知したうえで投資する必要があるでしょう。
クレスコ・ラボも、カリフォルニア州でビジネスができるように、死に物狂いで努力するはず。
Aphria Ine(アフリア・イーネ)
アフリア・イーネは、きわめて信用性の高い大麻株です。
現状では株価が割安であり、たいへん入手しやすい銘柄として知られています。
株価の割に、秘められたポテンシャルは相当なもの。
まるで大手医薬会社のように、海外展開 日本にもCBD製品を届けています。
現在のCBDブームには、アフリア・イーネがかかわっていると言っても過言ではありません。
資産も潤沢に有しているので、安定性も群を抜いています。
大麻株にしては比較的ブレ幅が小さく、安心して投資できる部類に入っています。
大麻株を購入する注意点
ただし大麻株を購入することについては、いくつか注意点があります。
合法化は確定事項か?
まず、「合法化がスムーズに進むか?」という問題があるでしょう。
基本的に大麻市場が成長するためには、「大麻が合法化される」ことは必須条件です。
上述したGreen rushや、各社の成長は、すべて「これからも、大麻が次々と合法化されていく」ということを前提にしています。
今のところ合法化はスムーズに進んでいますが、要人の一声でブレーキがかかる可能性もあります。
現在は州ごとで合法化されているという状況ですが、もしかしたら「合衆国がそれを認めない」という可能性も。
ニーズ拡大は決定事項ではない
さらに合法化が著しく進行したとしても、「ニーズはさほど大きくはならない」というリスクもあります。
合法化しても、大麻が人々から必要とされないなら、当然のことながら大麻株も成長しません。
大麻を上回る何かが台頭することで、市場は縮小する可能性もあります。
ただしカナダやドイツでは、大麻が合法化されてから、ニーズは著しく拡大しています。
現段階では、「高い確率でニーズは保たれる」という判断に、特別な無理筋は感じられません。
安定した銘柄ではない
大麻株は、全般をとおして不安定な動きが見られます。
値動きが激しく、下手をすれば、1日単位で株価のケタがふたつ変わります。
もし大麻株に投資をするのであれば、この乱高下に大金を委ねるのは危険でしょう。
基本的に本域で投資するのではなく、余剰資金で運用するのが適切だとされています。
まとめ
日本ではあまり馴染みのない「大麻株」ですが、海外においては非常に注目されています。
今後は世界中で、大麻株がよりスタンダードなものへと変化していくでしょう。
多くのトレーダーは、まだ大麻株には気づいていません。
しかし一部の先見性あるトレーダーは、すでに大麻株への投資をスタートさせています。
今のうちに大麻株へ投資すれば、大きなアドバンテージが取れるようになるかもしれません。