日本における大麻所持は、大麻取締法にて固く禁じられています。
所持するだけでも犯罪であり、その厳しさは世界有数とも言えるでしょう。
日本において、絶対に大麻は所持してはいけません。
本記事では、「初犯の大麻所持」における量刑などについて、詳しく解説します。
本記事をとおして、「日本で大麻を所持することが、いかにリスキーなのか」、知ってもらえれば幸いです。
そもそも大麻所持の定義とは?
まず、「大麻所持」という罪状の定義から再確認しておきましょう。
大麻所持とは、
- 大麻を持ち歩いている
- 自宅に大麻を保管している
- 乗っている自動車の中で保管している
など、とにかく「大麻が自分のコントロール内にある」状態のことを意味します。
また、「友人から託された私物に大麻が入っていた」というケースでも、大麻所持と定義されることも。
そして大麻所持には、罰則として「5年以下の懲役」が定められています。
罰金刑は設定されていません。
つまり有罪だった場合、執行猶予がつかなければ刑務所行きということですね。
一方で大麻の「使用」には、違法性が認められていません。
つまり「吸う」「食べる」ということであれば、そこには大麻取締法による規制はないわけです。
だからといって「吸うだけだから大丈夫」、という風に考えてはいけません。
そもそも使用は所持が前提になっています。
また、譲渡や売買なども禁止されているため、使用している時点で法律に抵触するわけです。
【人生終わり?】初犯の大麻所持で逮捕されると、どうなるか
やはり「大麻所持の初版で捕まってしまったら、どうなるのか?」と思っている人も多いでしょう。
結論から言うと、「不起訴」「執行猶予判決」「実刑判決」といった形で、その後の流れは分岐します。
不起訴なら、さほど大したダメージにはならないでしょう。
ただし執行猶予及び実刑判決が下されるとなると、その後の人生は暗いものになるはずです。
初犯の場合は、基本的に執行猶予になる
結論から言うと、大麻所持の違反であれば、多くの場合は執行猶予になります。
執行猶予がついた場合は、当然ながら刑務所へ行く必要はありません。
もし初犯の大麻所持で逮捕された場合は、まずは執行猶予を目指すことになります。
ただし初犯だったとしても、執行猶予を得るならば、きちんとした裁判準備が求められるのは言うまでもないことです。
そのためには弁護士を用意し、なおかつ裁判官へ「反省の態度」をアピールしなければいけません。
また「執行猶予だったとしても、犯罪は犯罪」だという点にも注意。
「刑の執行が猶予されている」だけであって、前科はついてしまいます。
初犯で刑務所に行く可能性はある
一方、初犯でも刑務所へ行く可能性はあります。
たとえ初犯だとしても、「犯行内容が悪質である」「他の薬物で前科を持っている」といった事情があれば、実刑判決が下されることも。
実刑判決とは、つまり刑務所へ入れられるということですね。
もし刑務所へ入れられたら、もうまともな生き方はできません。
「たった一度の大麻所持で人生が終わる」というのは、じゅうぶんに考えられることなのです。
かならずしも裁判になるとは限らない
逆に、「大麻所持で逮捕されても、裁判にすらならないケース」もあります。
具体的には、
- 所持量がごく微量である
- 大麻所持の罪に対して反省している
- そもそも証拠不十分である
- 再犯のおそれがない
- その他、情状酌量の余地がある
というような条件がいくつか重なっている場合、「不起訴処分」になる可能性も否定できません。
要するに「裁判で裁くほどのことでもない」というケースですね。
不起訴処分になったら、当然ながら前科は付きません。
不起訴処分が決まった時点で釈放され、いつもどおりの生活に戻れます。
ただし、「まあ不起訴処分になるから大丈夫だろう」というような、甘い考えを持ってはいけません。
ニュースで報道される?
逮捕されることと同じく、「ニュースで報道されてしまう」という点も怖いところです。
しかし結論から言えば、一般人が大麻所持で逮捕されたからといってニュースになる例は、ほとんどありません。
なぜなら一般人が大麻所持で逮捕されたというニュースは、「マスコミにとって報道する価値がない(収益に繋がらない)」から。
逮捕されたのが芸能人であれば大騒ぎしますが、それはあくまでも当事者が芸能人だからです。
基本的に一般人がニュース報道されることはないと考えて、問題ありません。
ただし自分自身が一般人ではない、あるいは公務員として働いている場合は、「マスコミにとって報道する価値がある」かもしれません。
たとえば「公務員ともあろうものが、大麻を吸っていた!」といったトーンで報道される可能性が出てきます。
もし報道されてしまえば、執行猶予でも不起訴でも、社会的な信用を失うでしょう。
公務員や会社員なら解雇で、学生なら除名です。
大麻所持に対する判決、量刑を左右する要素
大麻所持、と一言に言っても、下される判決や量刑はさまざまです。
判決と量刑には、以下のような要素が深く関係しています。
営利目的で所有していたか
営利目的で所持していた場合、罪が重くなる可能性はあります。
営利目的とは、要するに「所持している大麻を売って、収益化しよう」とする考えのことですね。
「大量に所持していた」、「何百株もの大麻を栽培していた」というようなことがあれば、営利目的だと判断される可能性も高くなります。
犯行の様子
また、犯行の様子も量刑にかかわります。
具体的には、以下のような点が、量刑を左右しうる要素です。
- 供述内容や大麻の所持量などから、常習性が認められるか?
- 長い間使っているか?
- 自ら能動的に吸っているか、それとも「吸わされた」という側面が強いのか?etc…
こういった要素の有る無しによって、量刑は厳しくなるし、逆に緩くもなるというわけですね。
前科があるか?
前科があるかどうかも、量刑を左右する要素のひとつです。
もし同種の前科があれば、少なくとも不利な要因にはなります。
一方で、「前科を持っていないことで、罪が軽くなる」ということはありません。
前科があろうがなかろうが、「大麻を所持していた」というのは事実です。
過去のことは関係なく、「今問われている罪」について裁かれ、判決が下されます。
反省の態度
反省しているか否か、というのも重要です。
もし反省していることが認められたら、量刑は少なくなるでしょう。
一方で反省の意思が見えない場合、当然のことながら量刑は増える傾向にあります。
「反省しています」、と口で言えばよいというわけでもありません。
なぜ反省していると言えるのか、今後はどうしていくのかを表明し、裁判官を納得させる必要があります。
大麻所持の初犯で下された判例について
続いて、「大麻所持の初犯に対して下された判例」を、簡潔に解説します。
「重い前科があった」、「組織的な売買に参画していた」といった極端なケースは、ここでは取り扱いません。
(引用:裁判所)
①懲役3年・執行猶予5年のケース
<平成30年5月22日 事件番号:平30・(特わ)・145>
東京都内でマリファナを所有。
所有の目的は自己使用。
プッシャー(大麻の密売者)に325万円で購入。
依存度は高いものの、依存から脱却しようとする姿勢が見える。
類似する前科もない点を考慮し、執行猶予判決が下される。
②懲役1年2ヶ月・執行猶予3年のケース
<令和2年9月16日 事件番号:令2・(わ)・1949>
大阪府内で、6回にわたって大麻を売買していた。
被告は警察官でありながらこれらの犯行に及んでおり、刑事責任は重い。
ただし前科がなく、反省も見られ、更生意欲も感じられる。
あるいは懲戒免職により社会的制裁があった点を考慮され、執行猶予判決が下される。
再犯してしまった場合は?
再犯してしまった場合、高い確率で実刑判決が下されるでしょう。
まず、執行猶予中なら、実刑で確定です。
執行猶予以後も、5年程度しか経っていないなら実刑になるでしょう。
犯行があって8年以上経って、ようやう執行猶予判決に着地する可能性が出てきます。
まとめ:日本では、大麻ではなくCBDを楽しもう!
というように日本における大麻所持は、とても厳しく処罰される犯罪行為です。
たしかに大麻は、国が喧伝するほど危険なものではありません。
世界中が大麻を解禁している背景から、むしろ「大麻は素晴らしいものである」とも考えられるでしょう。
しかし、それでも違法は違法なのです。
日本国内で大麻を吸ってはいけません。
さんざん有名人が逮捕されていることからも、日本の大麻捜査組織はとても優秀だとわかるでしょう。
おそらく逃げ場はありません。
しかし日本では、「CBD製品」を楽しむことは可能です。
CBD製品とは、大麻に含まれている有効成分「CBD(カンナビジオール)」を利用した製品のこと。
大麻から作られているにもかかわらず、日本では合法とされています。
CBDを摂取すると、大麻そのものを摂取するのとはまた違った効果が得られます。
具体的には、以下のような効果が期待できます。
- リラックスできる
- 食欲が増す
- 不安やイライラを緩和させる
- 集中力を高める
- 眠りの質が高まるetc…
(関連記事:注目の大麻成分、「CBD」がもたらす驚くべき効果とは? 徹底的に解説します )
大麻そのものと違って、「ブッ飛ぶ」「ハイになる」という効果がないのも便利なところ。
またバッドトリップなどのリスクもほとんどなく、安心して楽しめるでしょう。
CBD製品としては、以下のようなものが挙げられます。
下記はいずれも初心者向けかつポピュラーなものです。
値段も安いので、気楽にポチってもよいでしょう。
<CBDヴェポライザー>
<CBDリキッド>
<CBDオイル>
<CBDグミ>
とにかく「強烈な効果を得たい!」と思うならCBDグミがおすすめ。
食べるタイプのものは、とにかく効果が強力だからです。
筆者も上記とまったく同じCBDグミを摂取していますが、もはや大麻よりもCBDグミのほうが優れているとさえ感じています。
4つのうちから選ぶなら、CBDグミで行きましょう。